篠崎咲来『夢の先へ』制作エピソードについてー楽曲編

皆様こんばんは!Producing office SOLEIL杉山薫です。

ちょっと、いや、だいぶ時間が経ってしまいましたが
2回に分けて、5月にリリースをしました
篠崎咲来『夢の先へ』の制作エピソードや楽曲のコンセプトについて
関係者向けに作成したプレスリリースを元に触れたいと思います。

※Producing office SOLEILプレスリリースより抜粋

 

今回の作品で私がコンセプトにしたことが

”タイムカプセル”

もう少し踏み込んで書きますと

未来の自分自身との会話

ですが、まずは曲(メロディー、コード)について前半では触れたいと思います。

 

■曲について

元々この曲のデモは、7年前に作った前作の
『My Mentor』が完成してほどない2010年の秋ごろには出来ていました。
ですがコードと雰囲気があるだけで、メロディーが浮かばずそのまま5年以上寝かせていました。

また、『My Mentor』の制作でお世話になったエンジニアの方から

貴女が次作を作る時は、プロのギタリストと一緒に作業をしたらよい

と言うアドバイスをいただいたのですが、
私と作業を共にしてくれて、なおかつ是非この人と一緒に楽曲制作を行いたい
と思えるようなミュージシャンとの出会いなど、本当にあるのだろうか?

と思いながら、時間が経った昨年
5年ぶりにお会いした業界関係者の方から最近は曲を作っているのかと聞かれ
時間もお金も無いので7年前に作って以来新作は作れていないと話したところ、

仕事が忙しいなんてことは言い訳でしかない、と

活を入れていただいたことと、当時副業をしていたお店の責任者からも
貴女は曲を作った方がよいと背中を押していただき
『夢の先へ』DEMOの存在を思い出しました。

5年寝かせたこの曲を、このタイミングで仕上げよう

そう決意したものの、では、どのようなクオリティで仕上げるのかと考えた時に、
上記のエンジニアさんからのお言葉を思い出し
ギタリストの方との出会いをどうするべきか考えました。

結果、私が是非この方に楽曲制作のサポートをお願いしたいと
思ったギタリスト、アレンジャーの方へのオファーが実り制作が実現しました。

メロディーについては、制作をスタートさせた時にはまだDEMOの状態でしか無かったため
メロディーがないことにはアレンジのしようもないので
とにかく何かメロディーを、と言われ五線紙と向き合い
書き上げたメロディーを元に修正を重ねました。

今回の『夢の先へ』制作の過程で私が学んだことは非常に多く
これまで、私が良いメロディーを書くなと思うアーティストが
上手いと思うポイントが何なのかは分かっていたのですが
自分もそうしたメロディーを書くために勉強することが何なのか気づくことが出来ました。

今ここに書けることで触れるのなら

ポピュラー、クラシック問わず音楽を仕事にしたいと思うのなら理論を勉強すること。

これに尽きます。

私も大学でクラシック音楽の和声学については多少勉強しましたが
やはりクラシックの音楽理論とポピュラー音楽の理論は異なる部分があり、
また、その中でも日々理論と言うのは変化しており、常に最新の理論を
キャッチ出来るようにしなければいけないと言うことも学びました。

音楽は、ある程度のところまでは理論を学ばなくても感覚で出来てしまいます。

また、中には本当に才能があり、感覚だけでも素晴らしい、
商品になるメロディーを書けてしまう人がいるのも事実です。

人が音楽理論を必要とするタイミングはそれぞれだと思いますが
理論を学ぶことと、そしてもうひとつ
過去の名曲と呼ばれるもの、自分の感性に響いた楽曲を
なんとなくではなく、その楽曲が何故ヒットしたのか、
あるいは何故自分の感性に響くのか、その理由を明確にすることが
創作をする上でのヒントになってきます。

私も、『夢の先へ』のメロディー、コードについては思い浮かんだ後に、
修正を重ねたと言うことがこれまでの作品との1番の違いになりました。

私の音楽理論講座を受講される受講者さんでも
やはり作曲をしたい、勉強されていると言う方がいらっしゃるのですが
確かに全ての行程を自分1人で仕上げることが出来ればそれが理想です。

ですが、自分1人で出来ることには環境面を含めてどうしても限りがあり
特に作曲や音楽理論に対しての知識が足りないと言う
認識のある人であればあるほど、第三者との共同作業をすることを私はお勧めします。

自分よりも知識、経験が豊富なパートナーと作業を共にすることで
作品を仕上げる上での悩みを1人で抱え込む必要もなくなりますし
自分だけの知識では出せなかったアイディアをもらうことで
作品の仕上がりが飛躍的に良くなるためです。

そして、曲の完成度については煮詰める限界値も自分で見極めること。
修正を重ねたくなる気持ちは永遠に無くなることはありませんが、
どこかでピリオドをつけ、それ以降の反省、課題は次作で生かすことも大切だと、私は学びました。

それらを踏まえて篠崎咲来『夢の先へ』のMVのリンクを貼ります。

次回の記事では、
歌詞についてのエピソードを触れていきますのでお楽しみに!!

それでは皆様、またここでお会いしましょう!!

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From Kaoru