本当の「絶対音感」とは④

皆様こんばんは!Producing office SOLEIL杉山薫です。
本当の絶対音感についてColumnを書いてきましたが、
いよいよまとめに入ります。

過去記事はこちらからご覧ください

本当の「絶対音感」とは①

本当の「絶対音感」とは②

本当の「絶対音感」とは③

 

ピアノで絶対音感を身につけることと
ピアノの速弾きテクニックは必ずしも一致する訳ではない

 

私もピアノで絶対音感のスキルをつけることの全てを否定する訳ではありませんが、
一部の音楽教室で絶賛されている、俗に言う天才少年、少女と言われる
年齢の割には大人顔負けの速弾きをしてショパンエチュードの革命、等を
インテンポで弾けてしまう子どもたちが”速いテンポで曲を弾ける理由の全てが
絶対音感スキルを持っていることにある”、と決定づけるような
広告の仕方には疑問を感じています。

これは音楽に限らず全てのビジネスに言えることですが、どんなに玄人が素晴らしいと
思うものであっても、実際にその商品を買う客層が納得の行く、魅力を感じる方法、
表現でプレゼンが出来なければ、利益にはつながりません。

音楽教室のそれも同じで、Aさんと言う天才少年がショパンエチュードをインテンポで
弾けるのは、絶対音感を持っているからです!と説明をすれば、
音楽に対して素人の親御さんであればあるほど、絶対音感すごい、うちの子も
絶対音感を身につければ、このAさんのようにピアノが上手になって
将来はピアニストになれるかもしれない、と期待を膨らませ、
結果としてその絶対音感指導を行っている音楽教室への入会を決める
大きな決め手となります。

確かに絶対音感を持っていることと、速弾きをすることの関連性が
ゼロであるとは私も思いませんが、ただ、あくまで速弾きはピアノを弾くことの
テクニックですので、どちらかと言うと、それはその教室の先生が
無駄の少ない弾き方の指導が上手いと言うことではないかなと、私は思います。

色んな人の演奏を聴けば分かるのですが、
ただ速いだけの演奏と言うのは、聴き手の心に響くにも限界があります。
特に最近はコンピューター技術の発達で
人間顔負けの演奏も出来るようになってしまっているため、
より一層、生身の人間でないと出来ない演奏が、ジャンル問わず求められることでしょう。

ただ、これだけですと絶対音感が本当に素晴らしいと思って指導をされていらっしゃる先生から
クレームをもらってしまいそうなので、もうひとつ、ピアノで身につける絶対音感が
世間一般に浸透している理由を書きます。

それは、

趣味で音楽をやるだけなら、
ピアノの絶対音感のスキルがあれば、十分便利だから、です。

 

むしろ、絶対音感の素晴らしさを信じて指導をされている先生方の大半は
こちらの理由ではないかと思います。

実際私も、絶対音感があったので、当時好きだったJ-POPの曲を
耳コピして、伴奏をつけて弾くことが出来ました。
こうした、本格演奏ではないにしても、なんとなく曲の雰囲気、メロディーを掴んで
それっぽいピアノ伴奏が出来るスキルは、教育現場や、最近では介護の現場でも
非常に重宝されています。大学時代の話が度々出てきて恐縮ですが、
私は教員免許取得にあたり介護実習にも行きましたが、そこの施設で
私が利用者さん達が好きな曲を弾ける、と言うことで
利用者さん、職員さんどちらの方にもとても喜んでいただけました。

 

今回私が人生2度めの絶対音感の壁に直面したものも、言ってしまえば
音楽大学を出て、10年の時が経っても、なおかつ更にもっと本格的に
音楽について勉強をしたいと心から願ったからです。
勿論世の中には私よりももっと深く音楽を勉強している人も五万と居ますが、
でも、比率で考えると幼少期にピアノを習った人の中で音楽大学にまで進む人の割合は
ごく一部です。

ピアノ教室の先生も、自分が教えた子供全員が音楽を生涯の仕事にする前提で
指導をする訳ではありません。そんな事をしたら、子供たちは嫌がってその教室を
辞めてしまい、結果として音楽嫌いにもさせ兼ねないです。
音楽を教える者の使命は、まず何よりも、音楽を好きになってもらうことですから
それが嫌いにさせてしまっては、元も子もありません。

私は今、世の中の人々に愛される楽曲を発信出来るようになるために
これまでとは違った視点で、ポピュラー音楽について学んでいますが、
私がこれまで絶対音感と付き合ってきた感覚としては

 

音楽を本格的に学ぼうとするほど、
絶対音感と相対音感、両方のスキルが必要になる

 

と言うことです。

ですので、お子さんにこれから絶対音感の教育をしようかどうか
迷っていらっしゃる親御さんは、絶対音感と相対音感の両方をバランスよく
身につけることが、本当の意味での音楽教養を身につける助けになることを
踏まえていただいた上で、お教室選びをしていただけたらと思います。

 

また、音楽について学びたいと言う気持ちを持つことに
プロだとかアマだとか、そんなことは関係ありません。
どんなに才能がある人でも、学ぶ気持ちを失くした人は成長しませんし、
逆に、どんな位置に今居ても、学びたい気持ちのある人は
スキルアップ出来ます。

私も、ひとつでも多くのことを学んで、
それを皆様に還元していくことで、社会貢献が出来るよう
引き続き業務に励んで参ります。

今回の記事が、なにかひとつでも
皆様の参考になりましたら幸いです。

それでは、皆様引き続き2月寒い日が続きますが、
体調に気をつけてお過ごしください!

 

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