校正(誤脱チェック)の大切さについて③

皆様こんばんは。Producing office SOLEIL杉山薫です。
あっと言う間に3連休も最終日になってしまいました。
今日はいよいよ、校正、誤脱チェックについての
具体的方法について書いていきます。

 

前回までの記事はこちら→
校正(誤脱チェック)の大切さについて①
校正(誤脱チェック)の大切さについて②

ポイント① マスターデータの体裁を整える

実は、誤脱が発生する1番の原因は
マスターデータの不備で、これはPowerPointでも
Excelで行うデータ集計でも共通しています。

オフィスで資料作成をする際、大半は
すでにある会社のフォーマットを使うことが多いので
会社のフォーマット自体を変えてしまうことは
難しいかもしれませんが、もし、フォーマット作りから
始めることが出来るなら、まずは使用するフォント、文字の大きさ
配色を決めてしまうことが、誤脱を防ぐ最善策です。

 

PowerPointでフォントや配色の既定を変更する場合
(スライドマスターからデザインタブを選択すれはなお可)

 

Excelで、データ解析をする際の下準備

マスターデータを綺麗にすることは、Excelも同じです。
データ解析を行う上で、最も起きやすいミスが、そもそものマスターデータに
不備があったパターンです。
クライアントから渡されたデータがきちんと体裁が整っている場合もありますが
いずれにしても、こちらが行う解析をしやすい形に整える必要があります。

きちんと解析出来るマスターデータを作る工程は
それなりの時間を要しますが、ここでしっかりと作り込まなければ
後々解析をした後、更に何度も手作業が発生してしまうので
時間がかかっても、精度の高い元データを作ることが大切です。

 

本当にすごい、IF関数

私は誰かとExcelについて語ることはあまり無いので、他の人の考えは分かりませんが
IF関数を制する者はExcelを制すと言っても過言でないくらい、
関数の中でも便利だと思うのが、IF関数です。

IF関数は、IF関数そのものだけでなく、SUMIF、COUNTIF関数などの派生関数も
存在しますが、
IF関数とは、指定した条件と一致すれば◯、違ったら✕ですよと言うことを
導き出すための数式で

あなたがIF関数に問いかけた”質問”に対して、YES、NOの答えを出してくれる

そんな関数なのです。

この、指定した条件(質問)、一致した時の回答の◯、違った時の回答の✕ の設定が
ほぼ自由に決められると言うことが、IF関数がすごい理由です。
実例で見た方が早いので、図を見ながら解説を続けます。

 

今回使った例はシンプルな条件指定ですが、条件のところを
AND、OR関数との組み合わせを使うことにより、
複雑な条件指定が出来るようになります。TRUEorFALSEも同様ですが
これについて書くととても今回のColumnで収まらないので、また別途
機会があれば書きたいと思います。

そしてIF関数(Excel)は目視ではなく、機械的に質問に対するYESNOを
判定してくれるので、人が目視で誤脱を探すよりも何倍も速く、
小さなミスも見落とさず見つけてくれます。

上の図ですと、
N6のセルに入っている言葉は ショートケーキ
O6のセルに入っている言葉は ショートケーキ

どちらも読み上げると同じですが、
N6は全角、O6は半角で入力されているため、IF関数は「違う」と
答えを導き出しています。

 

IF関数の能力を最大限活かしたいからこそ、弱点も知る

余談ですが、この、全角と半角の入力は
作成者の癖が出ることが非常に多く、
カタカナ入力でも日頃は全角を好む人でも、スペースの都合で
そこだけたまたま半角にした、と言うことがよくあります。
英数字の入力も同様です。

IF関数のTRUEorFALSEの判定力は非常に精密ですが、
あくまで人ではなく機械のため、先程のショートケーキの例にしても
何か少しでも違いがあれば、「違う」と言うことは教えてくれますが
ショートケーキもショートケーキも読み上げた時は同じだよ、と言うところまでは
教えてくれません。

また、当然ですが、そもそもの式を間違えてしまうと
本末転倒な結果になってしまうので、要注意です。
ですが、実際のデータ解析は今回出したようなサンプルの100倍以上の
データ量を判定することが大半のため、コスパを考えれば
十分ありがたい機能です。

このように、半角英数字をJIS関数を使って全角にすることも出来ますが、
あくまでExcelのセルの中身と表示は別物のため
関数のままにしておくと、コピーした時の図のように、思うような内容に
ならないこともあるため、関数を使って全角にした内容を
「値」として貼り付けする必要があります。

 

思ったよりも記載内容のボリュームが多くなってしまったため、
その他の校正時のポイントは次の記事として書くことにします。

NEXT→
校正(誤脱チェック)の大切さについて④