校正(誤脱チェック)の大切さについて②

皆様こんばんは!Producing office SOLEIL杉山薫です。
今日は3連休の中日ですが、
昨日に引き続き、校正(誤脱チェック)、ビジネスマナーについて
解説をしていきます。

前回の記事はこちら→
校正(誤脱チェック)の大切さについて①

 

校正(誤脱チェック)は、情報公開前の最後の砦

まず、私が校正の大切さを知る原点となった出来事を書きます。
私は、芸能関係の仕事をする中で、何度か
媒体(全国紙)や、何万部と刷られる冊子に載せる広告の
文字、問い合わせ先電話番号などの記載に漏れが無いかを
確認する仕事をしたことがあります。

原稿は、私の手元に届く前にも
何人もの担当者が不備の有無をチェックした上でOKが
出ているものが私の所に来るので、実際に問い合わせの番号が
間違っている可能性と言うのは、5%を切る程度で、
大半は問題無いものばかりです。

ですが、たくさんの人がチェックしたものなので
合っているだろう、と言う前提で見ていると、
どうしても確認作業が雑になってしまい、
そんな時に限って記載漏れや番号の間違いがあるものです。

最終的に納品する担当者は、印刷屋さんから提示された
納期から逆算して、こちら側が締め切り時刻までに送れなかったことも
想定した上で、余裕を持って締め切り日時を伝えてくれるのですが、
それでも私も1度、
担当者にOKを出してしまった後に記載間違いに気づき
大慌てで電話をかけ、なんとか担当者を捕まえ、
修正をかけてもらったことがありました。

例えば、コンサートチケットの受付電話番号を
全国紙に広告掲載した場合、その掲載された番号が間違っていたら
物理的な損害額はもちろんのこと、関係の無い電話番号がパンクしたり
あるいは、チケットをほしかったのに掲載された番号が間違っていたから
入手出来なかった、と言うクレームが起きてしまっては
私1人の責任でとても処理出来るものではありません。

そのような事態にならないよう、重要な広告の最終校正は
必ず1人ではなくダブルチェック体制にするものですが
この、ほぼ合っているであろう記事の内容にミスが無いかを
チェックする作業は、非常に地味で、正直面白いかどうかと言われると
面白いとは言えない作業です。
ですが、最終チェックをする担当者の責任は重く、
そして、実は、上司が信頼している社員でなければ
この、誤脱チェックの最終担当者と言う任務は任せてもらえないものなのです。

理由は言うまでもなく、そこでミスを防げなかったら終わりだからです。

自分がここでミスを防げなかったら、全国の何百万と言う人達に
間違った情報を届けてしまう

そのプレッシャーは、なかなか重たいものです。

 

最終チェックをしても、誤脱をゼロに出来ない理由

正直に言いますと、全国紙の広告掲載はまた別ですが、
客先へ成果物として納品している、いわゆる表に出る訳ではない資料で、
誤脱が100%無い状態で納品することは、ほぼ難しいです。

その理由は

①やはり表に出る資料ではないと言うことで
全国紙の広告と同レベルでのチェック体制は予算的に割けない
②資料の作成者が複数名の場合、ルールの統一化がどうしても難しい
③資料の変更、更新が納品の数時間前まで発生することもあるため
最終校正をしても、その後また変更が出てしまう

と言ったところです。
もう少し掘り下げてみます。

 

①の全国紙の広告と同レベルでのチェック体制は予算的に割けない
と言うことですが、これはダブルチェック体制が取れないと言うより
作成者と最終校正の担当者がほぼ同一であると言うことが1番の理由です。

私が全国紙の最終誤脱チェック、その他媒体掲載広告のチェックを
していた時、その確認元となる資料は、
他社の担当者(デザイナー)が作った広告に対して
公演名称や、特電の番号などの文字要素に不備が無いかだけを
確認していました。そのため、広告がどんなレイアウトで
どこに何が記載されて、と言う情報を、私は決定稿を見た時に初めて知り、確認をします。
つまりは、私は広告の誤脱チェックをするにあたり、レイアウトなど、
視覚的に入る情報への先入観がほぼ無い状況でチェックが出来、
変な先入観が無い状況で、誤脱チェックが出来るので
ここが、成果物納品での誤脱との1番の違いです。

ですが、客先へ納品する成果物の場合、大抵は
何かしらの形で資料作成に携わったメンバーの誰かが
最終的なミスが無いかのチェックを行いますので、
最終チェックをする担当者も
”既に何度か目を通している資料”を再度確認することになり
どうしても、以前あの場所を修正した、とか
何回か誤脱チェックをしているから大丈夫、と言う
先入観を持った上でのチェックになってしまうのです。

②の作成者が複数名居る場合ですが、客先に納品する資料は
複数名の担当者が作成したものを合わせて、ひとつの資料として
まとめることが多く、資料作成にあたり、PowerPointで作る場合なら
タイトルスライドはMeiryo UIの20ptで、本文は12~14ptで、と
指定をしても、作っている間にどうしても作成者の癖が出たり、
うっかり操作ミスでフォントが変わってしまったりと言う
ヒューマンエラーを防ぐことが難しいです。

③の、直前まで変更、更新が出てしまうと言うことも
あるあるですが、出来れば納品前日までに印刷と、
印刷後の最終確認までの作業を済ませて当日を迎えるのがベストです。

私は、自分の名前で何か資料を出す時は、出来る限り
前日夜までに仕上げ、その後睡眠を取って頭をフラットにした後
翌朝にもう一度最終確認をするようにしています。

この、最終確認をする前に睡眠を取ると言う作業は
非常に有効で、先程も書きましたが、人は何度もその書類を見ていると
その文字に見慣れて、ミスに気づきにくくなってしまうので
一晩時間を空けて、昨日見た情報を一旦消した状態から
再度チェックすることで防げるミスがたくさんあるのでオススメです。

ですが、必ずしもそれだけの時間的余裕がある訳ではなく、
むしろ納品日当日ギリギリまで作業がかかってしまうことの方が
実際は多いかもしれません。そんな中、何度か誤脱チェック→再修正
を繰り返していくうちに、最終の1つ前ではノーミスだったのに、
直前で一箇所更新をしたことにより、ミスが発生してしまい
結果として完璧な資料を作れなかった、と言うことも多いです。

あの時、あそこで追加修正が発生しなければ完璧だったのに。。。

と思うことも、正直あります。

しかし、身内の中でチェックをするからと言って、90%の精度で
良いかというと、そうではありません。
成果物をクライアントに納品する以上は、100%完璧な資料を
目指すべきで、だからこそ私が注力していることが

出来る限り目視チェックを無くし、チェックは機械(PC)にしてもらう

と言うことです。

極力誤脱チェックの人力作業を減らすこと、
これこそがヒューマンエラーを無くし、限られた環境の中でも
完璧に近い資料を作成する上で、大切なことです。

それを、次の記事で具体的に解説していきます。

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校正(誤脱チェック)の大切さについて③