大谷翔平、羽生結弦の結婚からアスリートのアイドル化について考察する-後編

皆様こんにちは、Producing office SOLEIL杉山薫です。
色々書きかけの記事が溜まってしまい、早く回収しなければ、と思いつつ
それが出来ないような、
この3ヶ月これまで経験したことがなかった、色んな経験をしました。

そしてやっと少し落ち着いたので、まずはアスリートアイドル化についての
Columnの後編を書きたいと思います。

前回の記事はこちら
大谷翔平、羽生結弦の結婚からアスリートのアイドル化について考察する-中編

 

今でも悲しい、水原一平事件

中編のColumnを投稿したのが3月18日でしたので、その2日後の出来事でした。
大谷さんの相棒として一平さんのファンも多くいて、子供たちの教科書にも
取り上げられる予定だった通訳の一平さんが、まさかの違法賭博への関与が発覚し
2024年3月20日、ドジャースを解雇されました。
この時の騒ぎは皆様記憶に新しいと思いますが、私はXで何度か会話させていただいていた
大谷ファンの人たちのメンタルを真っ先に心配しました。芦原妃名子先生の事件もありましたし
とにかくSNSから離れて、野次馬の声を遮断してほしい。こういう時に色々騒ぐ人は
大谷さんのファンでもなんでもない人達だから。
必死の呼びかけもあってか、しばらくSNSから離れてくれた方もいらっしゃいました。

この件はアスリートのアイドル化とは直接関係ありませんが、恐ろしいなと思ったのは
本人はもちろん、関係者までもが犯罪組織に狙われてしまうと言うことでした。
自分自身が口座からお金を使わないように、詐欺に遭わないようにするには
自分が気をつければよい話ですが、自分でない人と24時間一緒に居ることは出来ないので
どうしたら、関係者にも同様の意識を持てるよう、意識を共有出来るのか
非常に難しい課題だと感じました。

今も決して心の傷が癒えた訳ではないでしょうに、あるいは信じていた人に裏切られてしまった
ことを思い出したくないと言う気持ちが、一層野球への集中力を増すのでしょうか。
すごい、と言う言葉ではとても表現出来るものではありませんが
家族を得ただけでなく、史上最高額の契約をした責任感も
大谷選手の心を強くしたのかもしれませんね。

 

「アイドル」は素晴らしいお仕事だから本気でやりたい人にその任務を

タレント、歌手、スポーツ選手から最近では将棋棋士まで、
「何かの理由で注目を浴びた人は、ジャンル問わずアイドル化されてしまう」ことは
ある程度仕方ないのかもしれません。

しかし、タレントはともかく、歌手はよい歌を届けるのが仕事、
スポーツ選手は競技で結果を出すのが仕事です。人によっては
選手としての実力ではなく、顔で評価されてしまうことに苦しむ人もいます。

そのあたりの境界線が曖昧になってしまったことが
アイドル化されることを望まないのに、それっぽい素質を持っている人が
メディアに持ち上げられてしまう理由なのかもしれませんが
本来は、松田聖子さんや郷ひろみさんが生涯アイドルを貫くために
たくさんの自己犠牲を払ってらっしゃるように、
好奇心だけで掛け持ち出来るような仕事ではありません。

育成を丁寧にしている芸能事務所が皆無だとは、もちろん言いません。
どこの事務所も自社のタレントさんを大事に育てて、デビューさせています。
しかしその一方で、アイドル1本で研修を受けてきた新人さんより
人気スポーツ選手の方が、すでに知名度を持っているため
売りやすいのは確かであり、そうした矛盾が、アイドルになることを望んでいないのに
アイドルにされてしまう人が出来てしまう、現実があります。

スポーツ選手を始め、本職アイドルではない人たちの心の負担を減らすためにも
「正真正銘のプロのアイドル」が出てきてほしいと願います。
(ももクロやSnow Manなど、今も素敵なアイドルがいるんですけどね)

それでは、また次のColumnでお会いしましょう!
梅雨に入りましたが、夏のような日もありますので皆様体調管理に気をつけて
お過ごしください!