皆様こんばんは!Producing office SOLEIL杉山薫です。
世間ではお盆休みの時期に入りました。
私はと言いますと、今年は5月~7月が案件が少なく、実質休みに近かったので
お盆返上大歓迎で、今入っているコンサル案件で
クライアントのために尽力しています。
ところで、先日も客先で納品資料の校正業務を依頼されたのですが、
実は今入っている案件以外にも、何度か資料の最終校正の業務を
依頼されることがあり、私が請け負っている業務の中で
「校正」(誤脱チェック)については割と良い評価をいただいている
スキルだと自負しています。
今日はそんな中、私が「校正」について気をつけていること、
校正するとは何かについて、掘り下げながら書いて行きたいと思います。
掃除、お茶くみ、コピーを真面目に取り組むことの大切さ
本題の校正に入る前に、ひとつ私のポリシー、原点について触れます。
私の仕事の原点であり、音楽業界以外の様々な職種も経験した中で
確信となったのが、
①掃除
②お茶くみ
③コピー
この3つのうちのひとつも行わない仕事(単発バイトは除く)は
世の中の仕事の中で無いと言っても過言ではなく、
そして、この3つを真面目に取り組めない人が運良く出世しても
長続きしないと言うことです。
では、これらを真面目に取り組むとはどう言うことでしょうか?
私が経験したことを書ける範囲で書きます。
①の掃除は、分かりやすいと思います。
小さな埃も見逃さない、角や端の箒や雑巾が届きにくいところも
丁寧にゴミを取り除くことです。
②のお茶くみは、美味しいお茶を入れると言うのもそうですが、
最近はオフィスでもドリンクバーのように、ワンプッシュで
決められた量が自動で出てくることも多く、それらに対して
物理的に味の美味しいお茶を入れると言うことは、現実的ではありません。
むしろ、お茶くみで大事なことは、
来客中の部屋に出入りする時の気遣い、
ドアを荒々しく開けず、来客者に不快な思いをさせず、いかに
空気のように振る舞い、お茶を置き、退室出来るかと言う
スマートな行動の取り方の学びにあります。
10年以上前のことではありますが、秘書検定の勉強をした時、
お茶を出す時のマナーは相手の右後方から出すと学びましたが、
実際の会議の現場は、必ずしも相手の右側にお茶を置けるスペースがあるとは
限りません。そんな中、右から出さないとマナー違反だからと
お客様に「お茶を置くために書類をどけてもらえませんか?」
なんて言ってみてください。上司から怒られること必須です。(笑)
私がお茶くみをして学んだことは、
・プロジェクト全体の中での、自分の業務の優先度を知ること
・状況を瞬時に判断することの訓練
です。
自分にとってお茶を出すことは最大限の任務であっても、
プロジェクト全体で考えた時の優先度は会議です。
これは後述の、判断をするのは自分ではなくクライアントだと言う
考えに通ずることです。
また、パっと相手のデスクを見た時に、お茶を置ける場所はどこにあるか
マナー通り右後方から出すのでよいのか、あるいは左にやむを得ず置くのか。
そうした瞬時の判断力は自分が指示をする側になった時にも
必ず役に立ちますし、お茶を左に置く場合は、やむを得ず左に置くことを
相手に伝えるのと、伝えず置くのでは、マナー(理論)を知っているのかどうかを
相手から見られています。
③のコピーについては、秘書時代に、何枚かの領収書を社長から渡され
1枚で収まるようにコピーしてほしいと頼まれました。
私は、なんでもない作業だろうと思い、分かりましたと
コピー機でA4 1枚に収まるように適当に並べたら
なんとこれが収まらない。微妙にスペースが足りない。
そのため、どのように領収書を置いたらA4に収まるのか
しばらく考えてコピーしたのですが、その時
ひとくちにコピーを取ると言っても、奥が深いものだと
感じたことを、今でも覚えています。
これらの作業に共通していることは、
細かなことに気を配り、見落とさない
と言うことです。
掃除も、お茶くみも、コピーも、一見すると地味な作業ですし
そんなの誰も見てないと、思うかもしれません。
ですが、上司はあなたがそうした地味な作業を
面倒がらずに率先して行える人なのか、必ず見ていますし、
上司が見ていない時でも、お客様があなたを見ています。
地味なことだからこそ、地道にひとつひとつ
積み重ねて行く必要がありますし、初心を忘れて傲慢になってしまうと、
そうしたあなたの姿勢もいつか何かの形で
返ってくることになりかねません。
雑すぎるより、丁寧すぎるほうが何倍も良い
これも、私も未だに、スピードと丁寧さのバランスについては
悩むところです。悩むところと言うのは、10年社会で仕事をすれば
おおよその平均値と言うのは分かってきても、
今行っている現場が、平均値の通りでよいのかどうかは
やってみないと分からないからです。
どこまで丁寧に仕事をしたらよいのか分からず、
丁寧すぎて、時には怒られてしまうこともあるかもしれません。
私だって、未だに「それは考えすぎ、そこまでやる必要は無い」
とクライアントから言われることがありますが、
ここで大事なことは
YES NO の判断をするのは自分ではなくクライアントである
と言うことを、どこまで考えられるかなのです。
どう考えても、これはやらなくて良いよなとあなたが思うことであっても
それがクライアントにとっては大事な作業だった、と言うのは
よくあることです。クライアントにとって1番困ることは、
クライアントへの確認を無しに、してほしくないことを
勝手にされてしまうことです。
作業を実行する前に確認を取ってくれれば、やるやらないの判断が出来ますが、
もうやってしまいましたの事後報告では、対処のしようがありません。
そんな中、私が今でもやるのが、メールの下書き確認です。
クライアントから、誰々さんへメールを出してほしいと言われた時、
そのメールは、送信前に下書きのレビューが必要か否かを
私は確認します。
確認した上で、クライアントが下書きレビューは不要と言うことであれば
自分の判断で送信しますが、それでも、メールを作っていて疑問、不安を
感じた時は、「先程はレビュー不要と言われましたが、どうしても
ここが不安に感じたので、この文書で問題無いか見てください」
と下書きを送ります。私が、レビュー不要と言われたのに送った理由が
伝われば、それに対して嫌な顔をするクライアントは、まずいません。
特にメールと言うのは、一旦送信してしまうと、取り消しが出来ないので
自分なりに考えをまとめられる、好きな時間に送れる、直接は言いにくいことも
伝えられる、などのメリットもありますが、特にビジネスメールでは
リスクもあるため、送信前の最終チェックは細心の注意が必要です。
新人さんの様子を見ていても、まだ慣れてなくて
何度も「申し訳ございません」と言っている姿もよく見かけますが、
新人なのに謝ることさえも出来ない人よりは、
不必要なくらいにごめんなさいを言える人の方が
将来伸びる確率が高いです。
やりすぎなことからマイナスしていくことの方が、
やっていないことにプラスしていくより易しいのです。
細かいことに気づけない人に、もっとたくさん気づいてくださいと
お願いしても、それは本当に難しいですが
たくさんのことに気づいてくれる人に、
今の細かさの半分でよいですよと指示をすれば
次からは半分のボリュームで出してくれます。
話があちこちに飛んでしまい恐縮ですが、私は議事録を書く時、
基本的にはボリュームが多いことを見越して、
自分の感覚的には不要と思うことも含めて、記載して納品します。
その理由は、レビューをする側からすると、
書き損じの中から記憶を掘り起こして加筆するより、
不要な文書を削除する方が何倍も手間が楽だからです。
そんなこんななので、「細かすぎ」と苦笑いされることもある私が、
どう言う思いで「校正」をしているのかについて、
次の記事から触れて行きます。
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校正(誤脱チェック)の大切さについて②