皆様こんにちは!
Producing office SOLEIL杉山薫です。
今日はもうひとつColumnと言うか
お薦めの教材を皆様にご紹介したいと思います。
クレ・スタディ ‐音部記号の歴史とともに‐
糀場 富美子、伊藤節子、日野原 秀彦、藤原 豊、荒尾岳児、岡島 礼 他13名共著/
坂 由里、坂崎則子
音部記号の歴史・音律
定価(税込): 1,650円 (本体1,500円)
全音楽譜出版社
オンラインショップ
※サンプル立ち読みも出来ます
http://shop.zen-on.co.jp/p/712032
全音さんかなり太っ腹だなと思うくらい、
サンプル立ち読みでも、この本に書かれている内容を
見ることが出来ます。
この本の著者は全員東京音大の先生ですが
何も東京音大の学生に限った話ではなく、
他の音楽大学の学生、関係者の方は勿論
音楽を演奏する人、音楽に興味のある全ての人に読んでいただきたい本です。
ルーツを知ることの大切さ
私自身、音大を卒業してその後も10年以上音楽に携わってきましたが
この本を読んでみて、ずっと謎だった疑問がいくつも解決しました。
五線譜も最初から今のスタイルではなく
そこに行き着くまでには代々人類が様々な試行錯誤をした結果
今の五線譜、ト音記号ヘ音記号に落ち着いたと言うことなのですが
私も何度かこちらでもお伝えしております通り
音楽理論は作曲家だけでなく全ての演奏者に必要な知識です。
自作曲を書かなくても、
音楽とはどのような構成のパターンがあって
どんな手法が使われているか、
どのような背景があってその楽曲が作られたのか
現代の曲であれば、セールスも含めて
楽曲の背景について学ぶことは
音楽を理解する上で必要不可欠なことなのです。
音楽の勉強は、何もピアノやヴァイオリンなど楽器を
弾くことだけではありません。
事情により楽器を演奏する時間が割けなくても
音楽についての教養を深められます。
『クレ・スタディ ‐音部記号の歴史とともに‐』の中には
・五線譜の歴史
・音部記号の歴史
・楽器の歴史
・音律の歴史
が、ピンポイントで記載されています。
更には当時の貴重な資料も参考として多数取り上げられており
私達一般の人が自力でこれらの資料を見て調べるには
多大な労力、時間がかかりますし、
原本を見ようものなら、お金がいくらかかるかも
分からないような貴重なものばかりです。
そうした資料を、全音さんと著者の先生方が
必要なものを抜粋して掲載してくださっていますので
あくまで私の感覚ではありますが、
この本の内容と、掲載されている当時の資料が
1500円で読めると言うのは
かなり良心的な価格設定だと感じます。
ト音記号、ヘ音記号以外での新曲視唱は
別途特別な訓練が必要なので
それについてはそれこそソルフェージュの授業で
音大に入学した学生が取り組めばよいですが
新曲視唱の訓練は難しい人でも、
この本を単なるソルフェージュの教材として捉えるのではなく
音楽についての歴史を凝縮して記載した教科書
と言う位置づけで、ぜひ手にとって、読んでいただきたいですし
東京音大以外の他音楽大学でもこの本を使ってほしいです。
以前絶対音感のColumnでもご紹介しましたが、
洗足音大さんのこのサイトが、
出血大サービスどころではないくらいに太っ腹で
すごいサイトですが、
こうして各学校が垣根を超えて、”音楽を学びたい人のために”
情報を発信してくださるのは本当にありがたいことです。
(先日東京音大の先生とお話した時にも、
洗足さんのこのサイトがすごいと言う話題になりました)
勿論、私も音楽に携わる者の1人として
可能な限りで皆様に情報を共有していきたいと思っております。
『クレ・スタディ ‐音部記号の歴史とともに‐』は
先程ご案内しました全音さんのオンラインショップはもちろん、
Amazonや楽天などのネットショッピング、
楽器店ではない一般の本屋さんでも注文出来ますので
繰り返しですが、ぜひ手にとって読んでみてください!
それでは、またここでお会いしましょう!