SNS使用時にタレントが持つべき知識①

皆様こんばんは。Producing office SOLEIL杉山薫です。
東京は梅雨も明けそうで、連日猛烈な暑さとなっていますがいかがお過ごしでしょうか。

しかし、そんな暑さの辛さよりも何倍も辛いニュースが私の目に飛び込んで来ました。
ryuchellさんの件です。

10代のころ、「私などなんの価値もない」と思っていた私に希望の光をくれたのが芸能界で
メディアが世の中に与える影響の大きさを良い方向に使いたいと思い
裏方、マネジメントサイドを目指そうと思いました。
ですが、4年間の会社員時代でも、会社を辞めてフリーランスになってからもしばしば
私にとっては希望をくれた芸能界に身を置いた人が、自ら命を絶つ
と言う悲しいニュースを目にしました。
そして中には「芸能界に身を置かなければ自死を選ばずに、
目立たなくても普通に今も生きられていたのではないか」と思うようなこともありました。

そのため、今回は芸能界の仕事と、コンサルの仕事を経験している私の視点から
SNSを使う上でタレント側が知っておくべきこと、
またマネジメント側がタレントを守るために取るべき対策について書きたいと思います。

 

SNSとマスメディアの違い

なんとなく皆分かっているつもりで、スルーしてしまいがちなSNSとマスメディアの違いを
おさらいしておきましょう。

媒体のランクによって差はあるものの、SNSとメディアの掲載プロセスの違いは以下です。

 

メディア:複数の人が取ってきた情報の中から掲載するものを選別した上で載せる
SNS:規約違反でなければ自分が載せたい情報を載せられる

 

図1

 

SNSも情報を掲載するにあたって選別工程はあるものの
情報を取ってきた人も、取捨選択の判断をする人も本人のため、
NGになる基準がメディア掲載よりも格段に下がり、
通常ならメディアが取り上げない情報でもSNS上なら掲載されます。
メディアが取り上げないと言うことは
メディアが取り上げる価値が無いと判断するような情報もありますが、
中にはメディアの取材が追いついていない情報や
SNSの発信が起点として、メディアの取材ではないところからブームを作ることも可能になり
誰もが全世界に向けて情報発信が出来る時代になりました。

一見ものすごく夢が広がるようにも聞こえますが、現実は
誰もが全世界に向けて情報発信出来る=誰もが簡単にヒットメーカーになる ではありません。
むしろ、既存媒体のような発信ノウハウの無い個人や団体が、
マスメディア以上のヒットを作るには一層練られた戦略が必要になるのです。

 

 

SNSのメリット(特徴)は2つに絞られる

Twitter、Instagram、facebook、LINE、TikTokなど、様々なSNSがありますが
SNSを使うメリットは突き詰めていくとこの2つに絞られます。

 

 

①誰でも無料でアカウントを作って発信出来る。
芸能人がSNSアカウントを作り情報発信する理由の大半です。
メディアに情報を売りこんでも毎回採用してもらえるとは限りませんし、
もし採用頻度を上げるのならば、広告費がいくらあっても足りません。
情報発信の理想は、メディアの方から取材や掲載依頼が来ることですが、
今の時代インターネットに掲載されない営業のみで
メディアからの掲載依頼を狙っていたら日が暮れてしまいます。
そのため、各事務所やタレントは自らの売り込み、営業活動をするのですが、
その媒体としてSNSはコスパ最強と言えます。

②リアルタイム発信
Twitterで時々話題になる「バルス祭り」などは
まさに誰もが全世界と繋がれるSNSだからこそ出来るイベントだと言えます。
コンサート会場での盛り上がりは、当日その会場に足を運んだ人だけが共有出来ますが
SNSが発達したことにより、それぞれが自宅(別の場所)でテレビを見ていたとしても
特定のSNSアカウントを持った人がインターネットにアクセスしているという繋がりがあれば
映画やライブの感想をインターネットにアクセスしている人同士で共有出来るのです。
また、表にも書きましたが災害が起きた時の情報共有としても非常に有効で、
TwitterでSOSを発信していたことから救助に繋がった事例も起きています。

①と②、どちらの項目もそれぞれメリットと、それに伴うリスクがありますが
今回は①の誰でも無料でアカウントを作れるという、SNSのメリットでもあり
リスクでもある点との向き合い方について、掘り下げたいと思います。

NEXT→
SNS使用時にタレントが持つべき知識②